飛鳥IIとは|日本を代表するラグジュアリー客船を、実写とデータで紹介
飛鳥IIは、郵船クルーズが運航する日本船籍のラグジュアリー客船です。母港は横浜。日本のクルーズ文化を長く引っ張ってきた、象徴的な一隻です。
飛鳥クルーズの歴史は、1991年に就航した初代「飛鳥」に始まります。その後、2006年に飛鳥IIが就航し、2025年には新造船「飛鳥III」が加わって、現在は2隻体制になりました。飛鳥IIは、初代から受け継がれてきたおもてなしを今に伝える船です。
この記事では、公式資料に基づく正確なデータと、本物の船体・船内の写真で、飛鳥IIの全体像を紹介します。
基本データ
| 運航会社 | 郵船クルーズ株式会社 |
|---|---|
| 総トン数 | 50,444総トン |
| 全長 / 全幅 | 241m / 29.6m |
| 乗客定員 | 872名 |
| 乗組員 | 約490名 |
| 客室数 | 436室(全室海側) |
| 船籍 / 母港 | 日本 / 横浜港 |
| 飛鳥IIとして就航 | 2006年2月(前身は1990年就航のクリスタル・ハーモニー) |
ポイントは「全室海側」。436室すべてが海に面していて、窓のない内側客室が存在しません。定員872名に対して乗組員が約490名という比率も、きめ細かいサービスを支える数字です。さらに客室はバスタブ付きで、日本人にとってうれしい、湯船にゆっくり浸かれる造りになっています。乗客1人あたりのスペースや乗組員の比率は、クルーズ船のなかでもトップレベルとされています。
客室クラスと料金の目安
客室はSからKまで7クラス。料金はクルーズによって変わりますが、目安として、あるクルーズの代金例(2名1室・お1人様)は次の通りです。
| S:ロイヤルスイート | 250,000円 |
|---|---|
| A:アスカスイート | 150,000円 |
| C:スイート | 120,000円 |
| D:バルコニー | 80,000円 |
| E:バルコニー | 80,000円 |
| F:ステート | 70,000円 |
| K:ステート | 60,000円 |
※料金はクルーズの日数・季節・客室位置で大きく変わります。最新の代金は郵船クルーズ公式サイトや旅行会社でご確認ください。
船内の様子
飛鳥IIの船内でとくに知られているのが、展望大浴場「グランドスパ」です。大海原を眺めながら湯に浸かれる大浴場は、世界のクルーズ船のなかでも珍しい設備です。サウナも併設されていて、利用料金は乗船料に含まれています。2020年1月のリニューアルでは、ここに露天風呂が加わりました。夕食前の時間帯は比較的ゆっくり入れる、という体験談もあります。
食事も、飛鳥IIの大きな魅力です。メインダイニングのフランス料理のコースから、和食まで、日本人の味覚に合わせた料理が用意されています。長いクルーズでも飽きないよう、メニューは毎食変わり、寄港地にちなんだ食材を使った特別なディナーが出ることもあります。上級客室(ロイヤルスイート・アスカスイート)の乗客には、専用のプレミアダイニング「ザ・ベール」があり、時間を決めず好きなタイミングでディナーを楽しめます。
2020年のリニューアルでは、このほかに全客室と船内の公共エリアで有料のWi-Fiが使えるようになり、客室ではビデオオンデマンドで映画も楽しめるようになりました。伝統のおもてなしを守りながら、設備は少しずつ新しくなっています。
サービスの一例
・朝6時からのモーニングコーヒーサービス
・朝食は和食のセットメニューとビュッフェから選べる
・ハリウッドシアターでのショーや船内イベント
・日本郵船の株主優待割引券が使えるクルーズがある(対象外の企画もあり)
飛鳥クルーズは2026年10月に就航35周年を迎えます。飛鳥IIについては、2026年12月から2027年4月までに出発する全23クルーズが発表されていて、クリスマスや年末年始のクルーズ、春の島々をめぐる旅、沖縄・那覇発着の「A-plusクルーズ」など、季節ごとに幅広い企画が並んでいます。最新の日程は郵船クルーズの公式サイトで確認してください。
船内での1日(イメージ)
寄港地に着く日の朝は、こんな流れです(公式パンフレットのスケジュール例から)。
| 06:00 | モーニングコーヒーサービスで一日が始まる |
|---|---|
| 07:00〜09:00 | 朝食。和食のセットメニューかビュッフェを選べる |
| 08:00〜08:30 | 「さよならビンゴパーティ」などの船内イベント(ハリウッドシアター) |
| 09:00 | 寄港地に入港。下船して観光へ |
航海日は、プールや大浴場、シアターでのショー、船上からの景色を楽しみながら、ゆったりと時間が流れます。
どんな雰囲気の船か
数字から読み取れる飛鳥IIの性格は「ゆったり、落ち着いている」です。定員872名に対して乗組員は約490名と手厚く、客室は全室海側。乗客は日本のお客様が中心で、船内サービスは日本語が基本です。巨大船のにぎやかさではなく、ホテルのような静かな滞在を求める人に向いた船だと言えます。
こんな人に向いている
日本語のサービスで安心して乗りたい人、食事やおもてなしの質を重視する人、横浜や神戸など国内の港からそのまま船旅に出たい人。初めてのラグジュアリークルーズとしても選びやすい一隻です。
写真クレジット
・Asuka II - 01: Kabacchi, CC BY 2.0(Wikimedia Commons)
・Asuka II in Honolulu Harbor: Daniel Ramirez, CC BY 2.0(Wikimedia Commons)
・Asuka Plaza / Seahorse Pool: JKT-c, CC BY 3.0(Wikimedia Commons)
船舶データ・料金の出典:郵船クルーズ発表資料、郵船トラベル、国土交通省 客船情報(2026年11月確認)。料金は一例です。
リニューアル・スケジュールの出典:郵船クルーズ発表(2019年5月)、飛鳥II 2026年12月〜2027年4月 総合パンフレット、阪急交通社 飛鳥II紹介ページ。